「わたしと、結婚してください」
と片岡に話した愛だったが、
「そりゃダメだよ愛ちゃん。愛ちゃんがそう思ってくれるのはさ、ものすごく嬉しいけどさ、男としてはさ。でもさ、だって俺はさぁ、もうすぐ・・」

「やめて」
「・・・そりゃ、無理だよ、愛ちゃん」
片岡は愛の求婚を断った。

その報告を聞いた房子は
「いやに、あっさりしてない?愛ちゃん」
「ん?そう?ん〜でも自分でも良く分かんないって言うか、ああ、この人と出会えて幸せだなぁって思ったら、なんか思わず言っちゃったみたいな感じだし」
「そうなの」
「あ、昔の私だったらさぁ、いや、もちろん結婚してくれなんて言ったことないけど、男の人とつき合うとなるとさぁ、もうものすごい不安になっちゃってさ、もうさ、何だろ、つき合うってなったその日からぁ、別れたり、嫌われてひとりになること考えてるんだよね」
「へぇ〜・・」
「でもぉ、いまそうは思わない。片岡さんにいま結婚は出来ないよって言われても。私のことは嫌いだからだって思わないんだ」

「すごいね。それって、すごいよね。愛されてるって思えるからだよね」
微笑んで、小さくVサインをする愛。

レギュラーをはずされた大は、かっこわるいから野球を辞めようという。
「なに言ってるんだ、大。辞めちゃう方がかっこわるいだろうが。

―――決めたことは最後までやれ、大。イヤになる事なんておまえ、いっぱいあるんだから。うまくいかないときもあるし。おまえ、そのたびにさ、うまくいかないからって辞めちゃうのか?」

そして食後、家族でバッティングセンターへ出かけ、大にバッティングを教える。

帰宅して、子どもたちが眠ってしまったあとで、病気のことを子どもたちに話すことを決意する。
「言わないとね、あいつ等に。俺の身体のこと、言わないといけないと思うし、言おうって決めてんだ。ん、決めてんだ」
「そう・・」
「でも、勇気が出せなくってさ・・ダメだな、俺。参ったなぁ、どうなるかと思ったらさ、あいつ等が」
「あたしさぁ、母親に話してもらった記憶ないんだ。私のことどう思ってるかとか、なんにも言ってくれなかった。何も・・。子どもはさぁ、親の言葉が欲しいんだと思うんだ。何でもいいから、言葉がね。子どもは、親が自分に言ってくれたことは忘れないんだよ、きっと。うん・・と、思うけど」

「・・・うん。ありがとう愛ちゃん。頑張ってみる。明日の夜話すよ、あいつ等に」
「・・・うん」と微笑む愛。
「でも自身ないなぁ・・」
「はぁ・・・うん」
「一緒に居てくんないかな愛ちゃん・・・側にさ」
「え?」
「ね、頼むよ」
「嬉しいけど、私は・・その話をする家族の中に、居ちゃいけないと思う。うん、そう思う」
「そっか・・」
「うん」
「そうか」

次の晩、愛は片岡家に居ないようにするため房子の部屋に泊まる事にする。
子どもたちと遊びながら何度も話そうとするが、なかなか言い出せない片岡。
一方、房子の家に泊まりに行った愛。
「そろそろかなぁ・・、ご飯終わった頃だし」
「ん?何が?何がそろそろなの?」
「ん。片岡さん、病気のこと子どもに話すって」
「え?そうなの?」
「うん」
「で、なんでここにいるの?愛ちゃんは」
「ん、だって私は家族じゃないわけだし、その場には居ない方がいいかなぁと思って」

「あぁ・・」
「片岡さん、一緒にいてくれないかぁって言ったんだけど、断った。と、言うわけです。おじゃましてすいません」
「違うとおもうな」
「え!?」
「愛ちゃんの言ってること間違ってると思わないけど、違うと思うな」
「意味が分かんない」
「ん!だってさぁ、そもそももともと滅茶苦茶じゃん、あのうちにいる理由だってさ。なのになんで今更いい子ぶってんの?なんで正しいことしようとする訳?」
「はぁ〜?なにそれ。だって・・」
「片岡さんは〜!一緒にいてくれって言ったんでしょ!?一緒にいてほしいって言ったんでしょ!?」
「うん、そりゃそうだけど・・」
「心細いんじゃないかな。一緒にいて欲しいんでしょ、あんたに」
「え?・・だって・・・」
「理屈なんてどうだっていいよ。そんなの関係なくさ、愛ちゃんが、あなたが居てほしいって思ったときに、片岡さんは居てくれたんでしょ!?違うの!?今の片岡さんには愛ちゃんのプロポーズは受けられないかも知れないけどさ、一緒にいて欲しいってのはプロポーズの返事と同じなんじゃないの!?なんで分かってあげないのよ!」
「だって・・・だって・・・」
思案しながら片岡との日々を思い起こす愛。
「ありがとう」
「うん。走れ〜!」
頷いて房子の部屋を飛び出す愛。

愛ちゃんの突然の帰宅に驚きながらも安心した片岡は、勇気を出して
子どもたちに病気のこと、あと少ししか生きられないことを訥々と話した。

涙をポロポロこぼしながら聞く3人の子どもたち。
「おまえ達が、ホントに困ったときは、お父さん、絶対助けるから・・・。
約束する。ずっと見てるからな。ずっとお父さん、おまえ達の見方だからな」

「イヤだ。お父さん、居なくなったらイヤ!!」
「ごめんな・・・ごめんな・・・」

やさしく微笑んで見守っていた愛の目にもいつしか大粒の涙がこぼれた。

大の野球の試合に家族で応援に行った片岡一家。
0対0のまま最終回、7回裏ツーアウトで、代打に立った大。
「あのね、僕がホームラン打ったら、それは奇跡だって、コーチが言ってた。だから、僕・・奇跡を起こすんだ!
だから、僕がホームランを打てば、お父さんは死なないんだ!!奇跡を起こすんだ!!」

「大・・・」
「行ってきます!」
ツーストライクのあと大が打った打球は高々とライトへあがった。
余裕でグローブをかまえる外野手。
しかしボールはグローブを跳ね返し野手の足下に転がった。
ホームに戻るボールと同時にベースに滑り込んだ大。ボールはキャッチャーミットからこぼれていた。

愛ナレーター:このとき、みんな信じたんだ。みんな。私だけじゃなく、みんな。奇跡が起こることを信じたんだ。

しかし、試合終了後の帰り道。
激痛に顔をゆがめる片岡。無理に笑顔を作ったあと、とうとう路上に倒れてしまった。


次回、とうとう最終回です。
なんか予告を見る限りでは、残念ながら片岡の奇跡はないみたいです。
でも、片岡はみんなに幸せな心を残していくのではないでしょうか。

「人はどうやって生きるべきかというメッセージが込められた最終回になります。
決して暗くせずに、最後まで笑顔を大切に描いていきたい」
と話す加藤正俊プロデューサー。
悲しみを乗り越えて成長した洋子(愛ちゃん)が、片岡に対し、最後にどんな言葉をかけるのか。涙が止まらない感動のラスト。(TV誌より)

今でも、毎回泣かせてるのに、この調子じゃ最終回は、もうボロボロ?

Comment





   
この記事のトラックバックURL : http://diaryblog.otchan.lolipop.jp/trackback/369847

Calendar

S M T W T F S
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031   
<< October 2018 >>

青森県の天気

あらいぶの本棚

Archive

Mobile

qrcode

Selected Entry

Comment

  • 数年ぶりの「鶴の舞橋」
    あらいぶ
  • 数年ぶりの「鶴の舞橋」
    じゅずじ
  • 初心に戻ろう!!
    あらいぶ
  • 初心に戻ろう!!
    じゅずじ
  • 魂の酒、秘伝の技 〜杜氏・農口尚彦
    あらいぶ
  • 魂の酒、秘伝の技 〜杜氏・農口尚彦
    じゅずじ
  • 「ポケット」 whiteeeen   いい曲だなぁ
    あらいぶ
  • 「ポケット」 whiteeeen   いい曲だなぁ
    じゅずじ
  • 思い出のカメラ 「ペンタックス Z-1p」
    あらいぶ
  • 思い出のカメラ 「ペンタックス Z-1p」
    AT

Link

Profile

Search

Other

Powered

無料ブログ作成サービス JUGEM