大がランニングホームランを決めた試合の帰り道で
とうとう片岡は倒れてしまった。

病院で処置を受けた片岡の側には愛の姿があった。

牧野医師からは「覚悟して置いてください」の言葉が。
入院を勧められるが片岡はクリスマスなのに入院はイヤだといい、
愛も共に牧野に頭をさげる。
「分かった」牧野は片岡の気持ちをくむ。
廊下で心配そうに待っていた子どもたち、房子、柳沼、飯塚に
大丈夫と明るく振る舞う片岡と愛。

クリスマスの準備にツリーを買いに出かけた片岡一家。
店員に「奥様」と言われ戸惑いながらも嬉しそうな愛。
一番の大きなツリーを買い求めた片岡達と
配達は待ち遠しいからとみんなで担ぎながら帰るその道で、
愛は近くに教会があったことを初めて知った。
教会では若いカップルの結婚式が行われていた。

うちに帰ってみんなでツリーの飾り付けが終わった夜、
子どもたちが眠ってしまったあとで、愛はきれいなツリーを見ながら
たったひとりぼっちだった子どもの頃のクリスマスを思い出す。
片岡が子どもたちの部屋から帰ってきて、
「愛ちゃん、信じてた?サンタクロース」
「信じてたよ〜、信じてた。でも、あたしのところには来てくれないんだと思ってた。でも、今年は目の前にいるし」
頷く片岡。
「何欲しがってんだろうなぁ、あいつら、プレゼント」
フッと笑いながら
「隼はねぇ、プラレールだね。亜希ちゃんはファービー人形が欲しいみたい。それで大くんは、ちょっと高いんだけど、天体望遠鏡が欲しいんだよ」
「そうなんだ?すごいなぁ愛ちゃん」
Vサインを出す愛。笑い合う二人。
「クリスマスってさぁ、なんの日なの?」
「今生きてることを感謝する日、かな」
「そうか」
「うん」
・・・・・・。

「愛ちゃん」
「はい」
「クリスマスが終わったらさ、このうちから出てって欲しいんだ。その方がいいと思う」
「・・・・・言ってる事は、うん、分かるよ。・・・でもイヤです。だって分かるもん。片岡・・・さんは・・私に本当は居て欲しいと思ってる。一緒にいたいと思ってくれてる」
「愛ちゃん、でもさ・・」
「もうそれ以上言うと怒るよ。暴れるよ。か〜なり恐いよ、あたし」
言葉とは裏腹にホッとする片岡。笑い合う二人。
「大丈夫、あたしは」

仕事の休憩時間、いつものように房子と愛が川原のベンチで。
「クリスマスかぁ」
「楽しみだね」
「うん」
「あたし、初めてだからさぁ、いえでクリスマスパーティとかするの」
「そっか。、神様も平等じゃないねぇ」
「あんた好きそうだねぇ、クリスマスとか」
「分かる?色々あったなぁクリスマスの想い出」
(省略)
「うん?どうした?」
「クリスマスが終わったら出ていってくれって言われた」
「え?なんで?」
「自分が居なくなった後のあたしを心配してそう言ってくれてるんだ。最後を見られたくないし、あたしが、子どもたちを背負い込んでしまうんじゃないかって」
「・・・それで?」
「大丈夫。ビシッと叱って置いたから」
「ん!?」
「だってひとりじゃダメだもん、あの人。それに・・・あたし、あの子たちと一緒にいたいの、ずっと」
「そうだよね。愛した人の子だもんね、一緒にいたいよね」
「え?・・・」
言葉をかみしめて静かに頷く愛。
「でもさ、あたしはさ、すごく楽しみなんだ、クリスマス。でもさ、彼はさ・・・最後のクリスマスだと思ってるんだよね」
自然と涙が溢れてくる愛。
「そう思うとさ、やっぱりちょっと辛い・・」
愛を抱きしめる房子。

「ごめん。頑張るから・・・今だけ、ごめん・・・」
「うん・・・」

クリスマスの日に手品をしようと計画する子どもたちは飯塚に相談。
片岡は自分が居なくなったあと、いろいろ愛を助けてやって欲しいと柳沼に頼む。
頷きながらも「片岡さんが居なくなるのを認めるみたいでイヤです」とつぶやく。

片岡は子どもたちへのプレゼント購入に走り回る。
子どもたちは飯塚と一緒に手品の練習。
愛と房子は料理の検討と、それぞれクリスマスを楽しみに過ごす。

柳沼は愛に会い確かめたかった。
引き取ったのが自分だったら全然違う展開になっていたかも、と訊ねるが、愛からは「それはどうかなぁ?」と素っ気ない返事。
それを聞いて柳沼はきっぱりと愛に対する気持ちにけじめをつけた。
一緒に(片岡のために)頑張ろうと握手をする。
「ありがとう。よろしくお願いします。柳沼君」
「こちらこそ」

病院での片岡と牧野。

「素敵!男性からのクリスマスプレゼントなんて何十年ぶりかしら。ありがとう」
「うん」
「いいクリスマスになりそう?」
「うん」
「そう。・・・ごめんなさいね」
「え?」
「なんにもしてあげられなかった。あなたに」
「何いってんの先生。先生居なかったら、俺さ、どうなってたか分かんないよ。ほんと感謝してる」
「ありがとう。・・・でもね、これだけは憶えてて。人間はね、命があるから生きてるんじゃなくて、生きたいから・・そのために・・命があるの」 
「分かった!分かったよ、先生!」
「メリー・クリスマス!」
「メリー・クリスマス!」

そしていよいよクリスマスパーティの夜。
房子、柳沼、飯塚を交え片岡家の楽しい夜が過ぎる。

子どもたちは練習した手品を大好きなお父さんの前で演じる。
亜希の番になったとき、亜希は黙り込んでしまった。
「どうした?亜希」
小さく頸を振りながら
「お父さん・・」
「どうした?」
「亜希・・まだ、へたくそなの。でもね?来年はもっとうまくなるし、その来年はもっとうまくなるから・・」
涙が溢れて止まらない亜希。みんなは静かに見守る。

「亜希。泣かないって約束したろ?」と大はやさしく亜希に話す。
「ごめんなさい・・・・、がんばります」
片岡をはじめ、みんなが拍手を贈る。
「それでは・・・始めます・・」
泣きながら健気に手品を演技する亜希。
「がんばれ亜希!」愛が声援を送る。
手品を終えた子どもたちを、片岡はしっかりと抱きしめた。

片岡家からの帰り道、房子は
「よしっ!来年もやろう!来年も再来年もずっとやろう!」
大きく頷く飯塚、柳沼。
「そうだね!」
みんなの心に、片岡の命の奇跡を願う思いがあった。

寝静まった子ども部屋にプレゼントを抱えて入ってきた片岡。
サンタさんへと書かれた手紙を見付ける。
『サンタさんへ。プレゼントはいりません。がまんするので、おとうさんをずっと、おうちにいさせてください』
子どもたちの寝顔をやさしく見つめる片岡。

片岡が部屋に戻ると愛からのアロハのプレゼントが。
『マリークリスマス 夏になったら海に連れていってください 愛より』
愛の部屋には片岡からの白いサマードレスが。

『メリークリスマス! 夏にこれ着た愛ちゃんが見たいなぁ なんてね! 片岡優二』
愛はその白いドレスをそっと胸に抱きしめた。

その夜、ひとり先日見つけた教会を訪れた愛。

ナレーター:何故だろう?わたしは不思議と母と話がしがしたくなった。かあさん、あなたはどこで誰とクリスマスを迎えていますか?私はあなたに愛されないことを恨んできたけど、今は違います。きっと、あなたも愛された事がなかったんじゃないかと。だから、愛し方が分からなかったんじゃないかと、そう思うようになりました。愛する人のおかげで。
ありがとう、私を生んでくれて。ありがとう。あなたが生んでくれたから、私は愛する人と巡り会うことができました。


後ろで教会の扉が開き、片岡が入ってくる。
やっと見つけたという表情の後で、いつもの笑顔を見せる片岡。
「愛ちゃん、ここにいたか。心配したよ、どっかへ行っちゃったかと思ってさ」
「どこへも行かないよ・・・私は」
「教会か。何してたの?」
「お母さんに話してたんだ。あたしを生んでくれてありがとうって言ったの。・・・いま幸せですって・・言ったんだ」
片岡を見つめて愛はもう一度繰り返した。
「いま幸せです。この先、どんなことがあっても・・・私は幸せですって」
やさしく愛を見つめる片岡。

「片岡さん・・・・」
愛の胸いっぱいに片岡への思いが溢れている。
「優二さん・・・」
小さく・・小さく、頷く片岡。涙が自然に溢れてしまう愛。
「ありがとう・・・あなたに出会えてよかった」
愛の目には涙が・・・。頷きながら慈しむようなまなざしの片岡。
「こちらこそ・・・・・ありがとう。愛ちゃん」
「メリークリスマス・・」
「メリークリスマス・・・・・かえろうか、愛ちゃん」
「うん」
片岡が差し出したその手をそっと握り、そして確かめ合うように互いの手をしっかりと握って歩き出すふたり。
自分の命を思うと結婚を承諾できなかった片岡だったが、形式ではなくて、深い思いのふたりだけの結婚式のようにゆっくりと歩く。それを愛も強く感じていた。

扉を押し開けて外にでたふたりを祝福したのはやさしい雪の紙吹雪たった。

ナレーター:ありがとう、優二さん。あなたに教えてもらいました。この世界は、なんて素敵なんだろう。

―――時は過ぎ、桜が舞う季節。

ナレーター:この後の話を、少しだけしようと思う。

フライパンを叩きながら子どもたちを起こす愛。
振り返ると一番奥の部屋からぼさぼさ頭で出てくる片岡。
「おはよう」


ナレーター:春・・・。優二さんが宣告された命の期限が、もう目の前に迫っている。病気が治ったわけではないし、そんな奇跡は、無理なのかもしれない。でも、いまも彼は笑顔で私の前にいてくれる。
愛する人がいること。そして、愛されている幸せを噛みしめるように私は生きている。愛なんていらないって言っていた、あの私がだ。
それに、ほんの、ほんの、少しだけ思う。こうやって笑ってさえ生きていれば、あり得ない奇跡だって起きてしまうかもしれないって。
だって、一度は死のうとした私が今こうしているのだって、奇跡みたいなものだから・・・」




こういう終わり方もあったんだなぁ。
この後、奇跡が起こったのか、起こらなかったのか・・・。
そんなのはいいんです。
ディレクターがいってたように、悲しいラストじゃなかったのがよかった。
希望をもって進んでいる、前向きな姿勢のままで。

山内奈々ちゃん(亜希役)、うまいよなぁ。
まずは、ここで泣いてしまいました。
子どもの涙にゃ、すこぶる弱いです。

房子の前で、愛ちゃんが泣いちゃうところとか、
教会での片岡と愛のふたりの会話。
いたるところでジーンときちゃいました。

いやー、いいドラマでした。
愛ちゃんの涙に毎週もらい泣きでした。
このドラマを作ったスタッフの皆さん、演じてくれた玉置浩二さん、管野美穂さんほか、皆さんに感謝です。
ドラマ全体を包んでいる玉置浩二さんの歌がまたよかった。
何気ない、普段の幸せに、もっともっと感謝しなくちゃいけないですね。

Comment
こんにちは。最後までこのドラマらしく温かな最後でした。
良い終わり方ではなかったのかな。家族や愛ちゃん、友人達の愛に包まれて優二も最後も元気そうな姿を見せてくれましたし・・。きっとみんなの願いや優二の生きたいと思う気持ちが元気の源になっているのかも。愛ちゃんのためにも、そしてあんな可愛い子供達を残してそうやすやすとは逝けませんって・・・。亜希ちゃんのシーンに私も号泣です。うまいですね、菜々ちゃんって。前の作品でも泣かされっぱなしでしたもん・・・。
脇を固める役者陣も言う事なし。婦警さんから、お店のマスターさん、犬のミルクまで・・最高のキャスティングでした。
終わって凄く寂しいけれど、心はホカホカ、清清しい気持ちです、良いドラマだったなあと心から思い、縁があってみることができたことに感謝です。
  • くみ
  • 2005/12/15 14:19
くみさん、コメントどうもありがとう。
毎週、見ては涙を流してましたけど、
不思議と悲しいとかという涙じゃないんですよね。
変な話、泣いて清々しい気持ちになる。

最終回も、いい終わり方だったなと思います。
もう、4回も見ちゃいました。
分かってるのに、そのたびにうるうるしちゃってました。
なんか、終わっちゃって寂しいですね。
  • あらいぶ
  • 2005/12/15 22:40





   
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