評価:
重松 清
文藝春秋
¥ 1,600
(2010-02-10)



JUGEMテーマ:読書


旅を繰り返す幼い息子を亡くした関根。
1歳の誕生日の2週間後に幼い命は静かに鼓動を止めた。
息子が亡くなった夜を後悔し続けていた。

その旅に同行する15歳の少女。
少女は10年前に離婚した女性の娘。
関根にとっては実の娘だが、少女は彼を「セキネさん」と呼ぶ。
元妻はガンの宣告を受けていた。

恐山―奥尻―知床―ハワイ―阿蘇―大和―出雲―与那国島―島原・・・

関根と妻・洋子と亡き息子・由紀也。
そして元妻・美恵子と娘・明日香。
それぞれの生と死がふれあう。
それぞれの思いが静かに寄り添う。

死について、そして生について描かれた心優しき重松ストーリー。


泣ける本でありませんが、じわーっと心に染みてきます。
随所に素敵な言葉がちりばめられてます。

10年間離れていた父と娘。
反発しながらも少しずつ距離を縮める心。
いつしか自分に重ね合わせて読んでいました。
素直な子だけがいい子じゃないんだよね。

「でもね、悲しい思いや寂しい思いをしてきた子どもは、優しい大人になるから。だいじょうぶ、明日香ちゃんも、知佳も心配要らない」

「さっき言ったじゃない、寂しさをじょうずに育てていったら優しさになるんだから―――」

話の筋道を立てなくてもわかり合える相手がいる。筋道を立ててしまうと、逃げ道をふさがれてしまう話がある。そういうことは、ほんとうに学校ではなにひとつ教わってこなかったのだ。


重松さんの、ひとを信じる思いが伝わってきたいい本でした。

Comment
いろんな「死」を描いていますよね。
それを息子の死に重ね合わせながら旅をする。
気持ちはわかるけどなぁ…
でも、、、
ちょっと納得できない部分もありました。
「言葉」は素敵なことがいっぱい!
考えさせられる本でした。
■じゅずじさん
現実的ではないのかもしれないけれど、
言いたい言葉を伝えるためには、
セキネさんに旅をしてもらうというのが書きやすかったのかな。
娘の明日香が気に入りました。(笑)

  • あらいぶ
  • 2010/04/03 19:26





   
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これが死の世界なのか、それとも生の始まりの風景なのか!?  まずは来訪記念にどうかひとつ! [:next:] 人気blogランキング【あらすじ】どれだけ歩きつづければ、別れを受け容れられるのだろう。幼い息子を喪った父、“その日”を前にした母に寄り添う少女。―生と
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