前回の癲複魁砲らずいぶんと間が空いてしまいましたが、
今日は焦点距離、つまりレンズの違いについて書きたいと思います。

焦点距離とはレンズの長さで、35ミリとか100ミリとかいうあれです。
数値が少ないと広角で広い範囲を写せ、
数値が多いほど被写体を大きく捉え、画角は狭くなります。

レンズの焦点距離は、被写体を広角で撮るか望遠で撮るかだけではなく、
被写体と背景の関係が大きく異なってきます。

広角で撮ると後にある物はより小さく写り距離感を感じます。
それは被写体との距離が離れているほど顕著になります。

反対に、望遠で撮ると遠くの物が手前に迫ってくる「圧縮効果」があります。
被写体と背景の景色の距離感が詰まるのです。


例として、手前の案内プレートが同じ大きさに写るように、
奥の白い像を背景に撮った写真です。
共に絞りはf8に絞ってます。



35ミリカメラの換算で50ミリレンズ



35ミリカメラの換算で150ミリレンズ


どうでしょうか。
50ミリより150ミリのレンズの方が、
後の像が手前に大きく迫ってきているのが判りますか?


そしてレンズの焦点距離の違いは「ボケ」の違いでもあります。

同じ絞りだった場合、広角の方が広い範囲にピントが合い、
(被写体の前後に広くピントが合う)
望遠になるとピントの合う範囲が狭くなります。
(被写体のピントの奥行きが狭くなる)
そのピントの合う範囲、正確には合っているように見える範囲を「被写界深度」と言います。

そしてピントの合う範囲(被写界深度)は、
ピント合わせた位置から前よりも後に広くなっています。
風景写真など画面全体にピントを合わせる(パンフォーカス)時は、
中央より手前にピントを合わせて絞り込むと全体にピントがあった写真になります。


(28ミリレンズならf8〜11も絞れば全体に合っています)


しかし同じ絞りf8でも、28ミリのレンズでは全般的にピントが合うけれど、
300ミリともなるとピントの合う奥行きはかなり狭くなります。
これは被写体が近いほどシビアになります。
被写体との距離が1メートルで絞りが開放とかになると、
もうそのピント合う範囲は数センチしかありません。



同じ焦点距離のレンズでも、
被写体に近いほど被写界深度は狭くなります。
距離があるほど広くなります。




下の写真は絞りを全部f8にして広角から望遠まで4段階で、
木の橋の欄干(画面中央)にピント合わせて撮ったものです。


35ミリカメラ換算で28ミリレンズ
(山がより遠くに見えます。ピントも全体に合っています)



35ミリカメラ換算で75ミリレンズ
(写真としてのバランスはこの辺がちょうどいい)



35ミリカメラ換算で150ミリレンズ
(少し山の輪郭がぼやけて来ました)



35ミリカメラ換算で300ミリレンズ
(さらに背景がぼやける)


このように同じ絞りでも、
望遠側になるほど背景の岩木山のボケが大きくなっています。



ポートレートや花の写真などは、
背景のボケが大きいほど被写体を際だたせて綺麗に見えます。
(被写体の見せ方によって違いはありますが)

長い望遠レンズほど、そして絞りの数値が小さい明るいレンズほど、
大きく柔らかく綺麗なボケが出来ます。
しかし、300ミリの望遠レンズで開放絞りがf8ともなると(通称サンニッパ)、
レンズの値段だけで30万円を越えてしまいます。 ぎょえ〜(*_*)

カメラ本体よりもレンズの方が高いんですね。


実際に写真を撮っても、
その写真の写りの善し悪しはレンズの違いが大きいんです。
どんなに高いカメラを買っても、
レンズがショボイとカメラの性能の半分しか発揮できません。
特にデジタルカメラになってからは、
出来の悪いレンズだと色のにじみ(色収差)が出てきます。
(フィルムの時はそんなでもなかったのですが)


話がそれましたけど、同じ被写体を撮しても
広角と望遠、そして絞りの調整で写真の雰囲気は変わると言うことです。


シャッターを押す前に、

絞りをどの辺まで開くか、絞るか。
被写体と背景のバランスを考え、被写体に寄るか離れるか。

その出来上がりをイメージしながらレンズと絞りを決めて撮してみませんか?

今までとはひと味違った写真が撮れると思います。(^_^)v

昨日はEV値について書きましたけど、

今日はそのEV値が同じ露出で「絞り」を変えると
写真の写り方、雰囲気がどのように変わるか?
と言うことについて書きます。

もう一度EV値の表を見てくださいね。



同じEV値では絞りを1段絞るごとにシャッター速度が1段遅くなると
同じEV値(露出)と言うことが分かりますね。


それでは同じEV13で、絞りを変えて撮した3枚の写真を見てください。
写真の下に分かりやすいように「絞り」と「シャッター」のイメージ画も付けてます。
(使用レンズは100ミリ)

【作例1】絞り2.8 シャッター1/1000秒


【作例2】絞り5.6 シャッター1/250秒


【作例3】絞り11 シャッター1/60秒


どうですか、違いが分かりますか?



【作例1】のように「絞り」を開くと背景のボケが大きくなってます。
ポートレートや花の写真など、被写体を際だたせるときなどは
余分な背景をこのようにボカします。

反対に【作例3】のように絞るほど背景の輪郭がハッキリしてきてます。
風景写真のように前から後まで全体的にピントを合わせたいとき(パンフォーカス)や、
背景をあえて感じさせたいときに絞り込みます。



別な作例として僕の写真で恐縮ですが昨日撮した「ネコヤナギ」です。
ズームレンズでおよそ150ミリ前後です。
(35ミリカメラ換算)

こっちは絞りを5.6まで開いて背景をボカした写真。


そしてこっちは絞りを16まで絞って背景を感じるようにした写真。


このように絞りを意識した撮り方で写真の雰囲気が変わります。
オートピクチャーモードから脱却して「AV」(絞り優先モード)で撮影することで、
記念写真から作品へと変貌します。(笑)


また、使用するレンズの焦点距離によってもピント合う範囲は変わります。
焦点距離が短いとピントが合いやすく、長いとピントはシビアになります。
ピントが合っているように見える範囲を「被写界深度」と言います。


コンパクトカメラを使用している方は、
絞りもシャッタースピード設定もついていないと思います。
一眼レフやマニュアルカメラのように細かい設定は出来ませんが、
コンパクトカメラでもある程度の調整は出来ます。

カメラについている「撮影モード」があると思います。
ダイヤルボタンに付いているものもありますし、
MENUから呼び出すようになっているカメラもあります。
説明書で確認してください。
(中にはオートしかないものもありますが・・・)

人の形や笑顔マークのモードを使えば、カメラはなるべく絞りを開いて背景をぼかそうとします。
山のマークのモードを使えば、カメラはなるべく絞りを絞って全体にピントが合うように計算します。
(絞り優先モード)

人が走ってるようなマークではなるべく早いシャッター速度で動きを止めて撮そうとします。
当然絞りは開いています。
(シャッター優先モード)



次回はレンズの焦点距離によって変わる写真の見え方について書きます。

前回は「シャッター」と「絞り」の関係について書きました。
つたない文章なので、理解してもらえたかどうかは疑問ですが。(笑)

今日はEV値と言うことについて。

正式には「エクスポージャーバリュー」と言いますが
省略してEV(イーブイ)と言います。

前回書いた、シャッターと絞りを組み合わせて得られる
露出量(光量)を数値に置き換えたものです。

表で表すとこういう感じです。
見たことありますか?



フィルム感度ISO100の場合に、
絞りF1.0とシャッタースピード1秒の組み合わせをEV0として、ここからスタートし、あとはこれより絞り値またはシャッター速度が1段増えたら、EVも1段ずつ増えていくという決まりに基づいて考えられた便利なものです。

表ではEV13の部分を赤い点で印を付けました。

見ていただけると分かりますが、
絞り値F4でシャッター速度1/500の場合と、
絞り値F16でシャッター速度1/30の場合も、フィルムに感光する露出量は同じと言うことです。
この赤い点の組み合わせはどれもEV13で露出量は同じなんです。

カメラがまだ今のようにオートじゃなくマニュアルの頃は、
露出計でEV値を測定し、絞りとシャッター速度を決めて撮影していました。
今でもスタジオ撮影とか露出をカメラ任せに出来ない場面では露出計が使われています。


撮影する場面が明るいほどEV値が多くなり、
場面が暗いほどEV値が少なくなります。
これを、今のカメラはマイコンで勝手にやってくれるんですね。


適正露出であれば写るなら、絞り固定でシャッター速度を変えるか、
またはシャッター速度固定で絞りを開け閉めするかでいいような気もするでしょ。
実際、カメラが発明された当初は絞り機能がありませんでしたから
露出の時間の長短で撮影されてました。
よく時代劇とかであるでしょ。
カメラの前でジッと動かずにいる。あれです。(笑)
(当時はフィルムの感度も悪かったのですが)


でも絞りには、
露出量の調整以上に、写真の表現という部分で大きな働きがあるんです。

次回はその絞りの効果について書きたいと思います。

以前テレビで若い女の子が、
ファッションで一眼レフを首からさげて歩いているのが紹介されていた。
欲しいカメラを買うこともできずにいる僕には、ため息です。

近年、デジタルカメラが急速に発展してきて、
カメラそのものを良く分からないまま使っている人が意外と多いんですね。
デジタルカメラは、撮してすぐ確認できるし、
失敗すれば消去すればいいと言うことで、
1回のシャッターに対する重さが無くなったなぁと感じる。

写真をそこそこ趣味としてやっていこうと思うのであれば、
是非、銀塩写真から始めることを薦めます。
フィルムはネガではなくて、是非リバーサルフィルムで。
(リバーサルフィルムとはスライドで使われるフィルム)

ネガはラチュード(許容範囲)が広く、かなり補正が利くので、
露出を勉強する上ではあんまりためにならない。
リバーサルは失敗がそのまま結果として写るから露出の勉強になります。


近年、デジタルカメラから始めた友人数人から、
よくカメラや写真について質問されることがあるので、
写真のことはなんにも分かんな〜い、という方のために
自己満足な写真講座を何回かに分けて書きたいと思います。


写真を撮る上で一番基本になるのが露出。
「シャッター」と「絞り」の関係です。


写真撮影は映像(光と影)をフィルム(デジカメはCCD)に焼きつける作業。
写真として形になるためには一定の光が必要です。


光量を水に例えて考えてみましょう。

受けるコップがフィルム(CCD)だとして、
写真として完成するためにはコップ一杯の水(光)が必要だと思ってください。
その場合蛇口の開き具合が「絞り」と考えてください。
コップ(フィルム)に水(光)を一杯にするには、
蛇口を大きく開けば短い時間で、小さく開けば長い時間かかります。
その時の時間の長短が「シャッタースピード」です。

分かりますか?

つまり「絞り」を絞れば(数値が多くなれば)、
シャッタースピードは遅く(数値が少なく)しなければいけないということです。
※例えば、絞り11 シャッタースピード1/60

反対に、「絞り」を開ければ(数値を少なくすれば)、シャッタースピードは速く(数値が多く)ても写ると言うことです。
※例えば、絞り2.8 シャッタースピード1/1000

「絞り」を絞っているのに(蛇口が狭いのに)
シャッタースピードが速いと(放水時間が短いと)
フィルム(コップ)に規定量の光(水)は溜まりませんね。
これがいわゆる露出不足で暗い写真となるわけです。
※反対に光量が多すぎる場合は露出オーバー(デジタルでは白とび)となります。
多少アンダーな写真は救いようもありますが、露出オーバーは救いようがありません。



つまり同じ「絞り」だった場合は、
明るい場所ではシャッタースピードが速く切れるし、
暗い場所ではシャッタースピードを遅くしないと写らないと言うことです。
シャッタースピードが遅いと言うことは「ぶれ」の原因となります。
風景写真では「絞る」事が多いので、ぶれ防止に三脚を使います。

一般にぶれずに撮影できるシャッタースピードはレンズの焦点距離分の一と言われます。
50ミリのレンズなら60分の1以上。
100ミリクラスでしたら125分の1以上がぶれずに撮影できる限界です。


また、フィルムには感光の感度によってISOという数値を用いています。
(50 64 100 200 400 800 1600 3200など)
これはデジタルカメラになってからもフィルム換算でISO数値が使われています。
ISOが高いほど感度が良くなります。
つまり少ない光でも写ると言うことです。
(ただし、画質は荒くなります)

ISOの数字が小さい程、感度は低いのですが写真の粒子は細かく綺麗な写真になります。
反対に数字が大きい程、感度良くなりますが粒子が粗い写真になります。
これはデジタルカメラでも同じで、ISO(感度)が高いほど、
粒子が粗くノイズの多い写真になります。

一般的にはISO100〜200が標準ですが、
フィルム時代、風景写真を撮るときに僕は粒子のより細かい、
ISO50のベルビアと言うフィルムを使っていました。

写真を作品として表現するときに、
先ほど書いた「絞り」と「シャッタースピード」を上手く使って撮影します。
「絞り」の開け閉めで写真の雰囲気が変わってくるんですねぇ。


それにはちょっと面倒な話になりますが、
EV値というものを理解しなくてはいけません。
まぁ、最近はカメラがオートでやってくれますが、
理屈として頭に入れておいた方がいいでしょう。


そのEV値については次回の機会にまた。(^_^)/~

写真をやってる人なら今日が
「写真の日」と言うのはご存じでしょう。

中学の頃からカメラを持ってスナップなどを撮り始めて、
途中、しばらく休んだこともあるけど、
いまでも写真は僕の趣味として細々と続いております。



でも何で今日が「写真の日」?
さて、その理由は・・・・



社団法人日本写真協会は1951(昭和26)年に、
写真の日制定委員会(梅本貞雄ら)を開き、
6月1日を「写真の日」と制定し今日に至っている。

しかし、その制定根拠とした『東京日の出新聞』1902(明治35)年4月6日から27日まで19回にわたって連載された鈴木天眼筆の「日本写真の起源」で、上野彦馬に関する写真事暦に「天保12年にオランダ人から長崎にもたらされ、島津斉彬を写した…」および、1907(明治40)年の松木弘安筆の『寺島宗則自伝』に「天保12年上野俊之丞と鹿児島に同行し、6月1日に島津斉彬を撮影…」との記述を基に制定されたが、その後の調査でこれらの事柄が誤りであることが確認さている。しかしながら、当協会はこの6月1日を引き続き「写真の日」として、表彰事業や「東京写真月間」などの各種の写真行事を行っている。

なお、わが国に写真が渡来したのは嘉永年間とされ、最初にダゲレオタイプ(銀板写真)の撮影が成功したのは、1857(安政4)年9月17日に、薩摩藩士の市来四郎、宇宿彦右衛門らが藩主島津斉彬を撮影したもので、現在鹿児島の尚古集成館に保存されている。1999(平成11)年4月、この銀板写真が写真初の重要文化財として文化庁より指定を受けた。

(社団法人日本写真協会HPより)


と言うわけです。


写真もいまや銀塩(フィルム)からデジタルへ。
10前は全然使えなかったデジカメもここ数年で飛躍的に進歩。
かなり銀塩に近づいている。
しかし、いまだに銀塩写真の描写を抜いてるとは思えない。
ポジフィルムのあの描写がデジカメで出来たらなぁ・・・。

今日は、カメラを発明し開発してきた人々の苦労に感謝しましょう。


Calendar

S M T W T F S
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031    
<< July 2018 >>

青森県の天気

あらいぶの本棚

Archive

Mobile

qrcode

Selected Entry

Comment

  • 数年ぶりの「鶴の舞橋」
    あらいぶ
  • 数年ぶりの「鶴の舞橋」
    じゅずじ
  • 初心に戻ろう!!
    あらいぶ
  • 初心に戻ろう!!
    じゅずじ
  • 魂の酒、秘伝の技 〜杜氏・農口尚彦
    あらいぶ
  • 魂の酒、秘伝の技 〜杜氏・農口尚彦
    じゅずじ
  • 「ポケット」 whiteeeen   いい曲だなぁ
    あらいぶ
  • 「ポケット」 whiteeeen   いい曲だなぁ
    じゅずじ
  • 思い出のカメラ 「ペンタックス Z-1p」
    あらいぶ
  • 思い出のカメラ 「ペンタックス Z-1p」
    AT

Link

Profile

Search

Other

Powered

無料ブログ作成サービス JUGEM