評価:
宮部 みゆき
文藝春秋
¥ 1,785
(2013-06-28)
コメント:待ちに待った三島屋シリーズ。宮部みゆきさん江戸ものは最高です。いずれは実写化になるんじゃないかな?こんなに面白い原作を放っておかないでしょ。


お江戸怪奇ものは、
宮部さんの作品では一番好きなジャンルです。
読んでいて、江戸時代にタイムスリップしたいなぁとか思っちゃう。(笑)

ほんとに待ちに待った三島屋シリーズでした。

1、魂取(たまどり)の池
2、くりから御殿
3、泣き童子(わらし)
4、小雪舞う日の怪談語り
5、まぐる笛
6、節季顔(せっきがん)


という6話からなっています。

3話の人の邪気を感じて泣き続ける子供を描いた
「泣き童子」は哀れでもあり、ちょっと怖かった。
4話の「小雪舞う日の怪談語り」は珍しく冬に行われる百物語。
人の容姿に偏見を持つ心根の卑しい母娘に鉄槌を下す場面は痛快です。
胸がすかっとしました。

どの話も江戸ならではの悲哀を感じさせ、
もしかしたら、この時代が人として一番いい時代だったのかもと感じる。

宮部さんのお江戸もの。
今度はいつ出るのかな〜。
すでに今からとっても待ち遠しい。(^^)



JUGEMテーマ:読書

評価:
宮部 みゆき
中央公論新社
¥ 1,890
(2010-07)
コメント:「おそろし」の続編です。ちょっと恐くてかわいくて、悲しいお話。登場人物も増えてますます面白い。



『おそろし』三島屋変調百物語事始の続編です。

さぁ、おはなしを続けましょう。
三島屋の行儀見習い、おちかのもとにやって来るお客様は、
みんな胸の内に「不思議」をしまっているのです。
ほっこり暖かく、ちょっと奇妙で、ぞおっと怖い、百物語のはじまり、はじまり。


今回も短篇連作の形です。
序章とエピローグは別として4話の不思議が収められています。

第一話「逃げ水」
その男の子がいると水が涸れてしまうという不思議。
男のそばには山の神がいつもいるという。

第二話「藪から千本」
針問屋住吉屋の娘の婚儀が決まった。
めでたいはずの花嫁がなぜか裏口から嫁入りに。
角隠しの隙間から見えた女性は娘とは別人のあばた顔だった。

第三話「暗獣」
空き屋敷に住まう「くろすけ」と名付けられた、人を恋しがるお化け。
だけど人と接すると体が弱って小さくなってしまう。
隠居夫婦と「くろすけ」のふれあい。
暖かくも悲しい物語。

第四話「吼える仏」
雪深い山里で行われる奇妙なしきたり。
それによって引き起こされた大惨事。
身重の妻を村人によって死に追いつめられた男が鬼と化す。


第三話の「暗獣」はジブリ映画に出てくる「くろすけ」に面影が重なる。
かわいらしくて悲しい物語でした。
ちょっとホロリとしてしまいます。

今回は新たな試みなんでしょうね。
各ページにはかわいらしい挿絵が付いています。
それがまたページをめくるごとに楽しめます。




おちかの周りには新たなキャラクターが増えて、
ますます面白くなってきました。
エピローグの最後の文に「おちかの百物語は続いていく・・・」とあるので、
今後もこのシリーズは続いていくんでしょうね。
嬉しいですねぇ。

特撮とかも必要でしょうけど、
これはドラマ化したら面白いでしょうね。
おちかの役は日向千歩さんとか、桜庭ななみさんとかいいかもね。




早く次回作・続きが読みたい宮部みゆきの百物語です。


JUGEMテーマ:読書
 

評価:
宮部 みゆき
角川グループパブリッシング
¥ 1,785
(2008-07-30)




宮部みゆきさんお得意の「お江戸」もの。
タイトルを見て分かるとおり、ちょっと怖いお話です。

宮部さんの「お江戸もの」は以前も何作品か呼んでますが、
宮部さんの真骨頂って感じがします。実に上手いです。
まるで「お江戸」に住んだことがあるみたい。(笑)



17歳のおちかは、実家で起きたある事件をきっかけに、
ぴたりと他人に心を閉ざしてしまった。
ふさぎ込む日々を、江戸で三島屋という店を構える叔父夫婦の元に身を寄せ、
慣れないながら黙々と働くことでやり過ごしている。
そんなある日、叔父伊兵衛はおちかを呼ぶと、
これから訪ねてくるという客の対応を任せて出かけてしまう。
おそるおそる客と会ったおちかは、次第にその話に引き込まれていく。
いつしか次々に訪れる人々の話は、おちかの心を少しずつ溶かし始めて―――。



死んでしまえばいいと島流しから帰った兄を恨み続けた「曼珠沙華」
人の心を飲み込み、果ては人の心に巣くう「凶宅」
道ならぬ恋に墜ちた姉弟の物語「邪恋」
鏡に思いを宿し、覗いた嫁の身に入れ替わる「魔鏡」
「凶宅」に魂を乗っ取られた(おたか)を救うためにおちかが乗り込む最終話「家鳴り」
その5話が進む中でおちか自信の身の上話も語られている。


語られる話は怪談話なのですが、
悲しく切ない物語ばかり。
怖いけどジーンと心にしみる。

やっぱり宮部みゆきさんですねぇ。
微妙な人の心の動きを表現する言葉が上手い!



例えば、
「あたしの気持ち、本当はどっちにあったんだろう」
 古い行李を開けてみたら、そこに入れた覚えのない、でも確かに自分のものに違いない懐かしい玩具が、ぽつりと底にしまい込まれていた。見つけた途端にわかった。ああ、これは大事なものだったのだ。いつの間にか忘れていたけれど、でも大事なものだった。これが大事だということを考えてさえみなかったけれど。


これはほんの一旦ですが、作品の随所に「分かるなぁ」っていう感情の表現が出てきます。
なかなか言葉として表現しがたい心や感情の表現。
それが、宮部さんの文章では「すとん」と心に入ってきます。
読みながら思わず「上手いなぁ」と思っちゃいました。



怖いけど泣けてしまうような哀愁のある変調百物語事始。

一読の価値ありです。


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